懐かない猫を懐かせるには
猫が懐くかどうか。
これは保護したときの月齢や性格によります。
絶対に懐かせる方法はありません。
ペットショップで購入した猫が懐かない。
稀にある相談です。
この事例は僕は経験したことがないのであまり詳しく書けませんが、長い間、一人で狭いケージの中で過ごす日々を送った子猫はものすごくストレスが溜まっている場合があります。
小学生くらいの子供がずっと一人で6畳の部屋で閉じ込められて過ごしているようなものです。
気が滅入る子もいるので、家につれて帰ってもシャーシャー言う場合もまれにあるようです。
せめて兄弟や同じような月齢の子を同じケージにして、遊び相手がいる環境を作ってもらいたいものですが、今の所は動物愛護法の規定でケージの広さの数値規制や8週齢未満の子は販売してはいけないということは設けられたものの、一匹で入れてはいけないというようなことは書かれていません。
懐くまでに時間がかかるかもしれませんが、責任を持って愛情を込めて飼育してください。
保護した子が懐かない。
ボランティアあるあるです。
僕自身は、すべての子を保護するわけではありません。
大人の猫は基本的に懐かないので去勢避妊手術をするくらいしかできません。
子猫はというと、すごく判断が難しいです。
生後2ヶ月位までならほぼ懐きます。
問題は生後3ヶ月位の子。
懐くか懐かないか、半々くらいの確率です。
僕の判断の基準は、捕獲したときに捕獲器に手を入れて猫パンチをしてきたらTNR。
シャーと言うだけ、もしくは威嚇の床ドンだけなら懐く可能性があるので保護します。
ビビってシャーも言わない子も懐く可能性があるので保護します。
保護したら3日はご飯を食べません。
大体3日を境にお腹が減ってご飯を食べ、おしっことうんちをするようになります。
それまではとにかく気にせずケージを目隠しして落ち着く環境を作ってあげましょう。
しばらくはケージで生活するようにしましょう。
そうすることで、トイレの失敗も少なくなります。
ご飯を食べたあとはかなりリラックスするようになるので、ちゅーるを食べさせます。
ほぼ100%の子が最初はビビって食べませんが、鼻の頭にちょんとちゅーるをつけたら舐めるので、その後口に近づけてあげるとペロペロし始めます。
しばらくこれを繰り返します。
この時期も、無理に触ろうとせず見守ってあげてください。
ちゅーるをペロペロしている間にちょっと触ってみてそのまま触れそうならよしよししてください。
ちゅーるをあげようとすると近づいてくるようになったら、手の甲にちゅーるを塗って、手を口元に近づけます。
手の甲だと噛もうと思っても噛めないのでビビらずに。
それでペロペロできたら次は指先にちゅーるを塗って口元へ。
これができたら信頼関係はかなり築けています。
あとは、猫が触られて喜ぶ場所を見つけること。
僕が経験した中で、多いのが額、首回り、尻尾の付け根です。
あと首根っこを掴むとお母さん猫の名残でおとなしくなる子が多いです。
そのポイントの見分け方は表情と動きです。
スリスリしてきたり気持ちよさそうに目を瞑るポイントを見つけてそこをなでてやるとすぐに仲良くなれます。
このくらいになったらおもちゃでも遊べるので、部屋でおもちゃで遊んであげると段々表情も優しくなってきます。
焦らず、猫のペースに合わせてゆっくりとその過程を楽しんでください!